このページでは、子どもの乾燥肌に、かゆみや赤み、ざらつき、湿疹が加わった状態を「小児乾燥性湿疹」として分かりやすく説明します。日本皮膚科学会の手引きでは、乾燥した皮膚は「乾皮症・皮脂欠乏症」と考えられ、乾燥が進むと、かゆみを伴い、さらに炎症を伴う湿疹へ進むことがあると説明されています
子どもの乾燥した皮膚では、掻くことをきっかけに赤みやぶつぶつが出て、湿疹が長引くことがあります。さらに、繰り返すかゆみのある湿疹で、年齢ごとの特徴的な部位に広がる場合は、アトピー性皮膚炎との見分けが大切です。日本皮膚科学会では、幼小児期以降のアトピー性皮膚炎の臨床型のひとつとして小児乾燥型を挙げています。
堺市の皮ふ科眼科くめクリニックでは、皮膚科専門医が、お子さまの乾燥が強いだけなのか、湿疹まで進んでいるのか、アトピー性皮膚炎などほかの皮膚疾患が重なっていないかも含めて丁寧に診察し、状態に合わせた治療をご案内します。
小児乾燥性湿疹とは
小児乾燥性湿疹は、皮膚のうるおいを保つ力が弱くなって乾燥が進み、そこに炎症が加わって起こる湿疹です。乾燥だけの段階では肌がカサカサする程度でも、掻くことを繰り返すと赤み、ざらつき、ぶつぶつ、ひび割れなどが出てきます。
子どもでは、皮膚が乾燥しやすい状態が続くと、かゆみのために掻いてしまい、さらに皮膚のバリア機能が乱れて悪化しやすくなります。アトピー性皮膚炎では、皮膚が水分を失いやすく乾燥肌の状態になりやすいことも、日本アレルギー学会が案内しています。
このような症状はありませんか
小児乾燥性湿疹では、次のような症状がみられます。乾燥だけでなく、かゆみや湿疹が加わってくるのがポイントです。
・肌がカサカサして粉をふく
・ざらざらして触ると乾いている
・かゆがって掻いてしまう
・赤みが出る
・細かいぶつぶつが出る
・掻いたあとが残る
・ひび割れやガサガサがある
・保湿してもすぐ荒れてしまう
・季節の変わり目や乾燥する時期に悪化しやすい
主な原因
小児乾燥性湿疹は、皮膚の乾燥に加えて、洗いすぎ、摩擦、汗、汚れ、刺激などが重なることで悪化しやすくなります。日本皮膚科学会と日本アレルギー学会の案内でも、皮膚のバリア機能が弱っている状態では、スキンケアを怠ると炎症がぶり返しやすく、汗や摩擦なども悪化因子になるとされています。
ご家庭では、次のようなことが原因や悪化要因になりやすいです。
・乾燥した季節や乾いた室内環境
・熱いお湯での入浴
・石けんの使いすぎ
・ナイロンタオルなどでこする洗い方
・汗をかいたあとの刺激
・衣類のこすれ
・かゆみによる掻きこわし
乾燥肌との違い
乾燥肌は、皮膚が乾いている状態そのものを指します。
一方、小児乾燥性湿疹は、その乾燥した皮膚に炎症が加わり、湿疹になっている状態です。乾燥だけなら保湿が中心ですが、赤みやかゆみが強く、湿疹がはっきりしている場合は、炎症を抑える治療も必要になります。
アトピー性皮膚炎との違い
子どもの乾燥した湿疹では、アトピー性皮膚炎との見分けが大切です。日本皮膚科学会では、アトピー性皮膚炎を「増悪と寛解を繰り返す、そう痒のある湿疹を主病変とする疾患」としており、特徴的な分布と慢性・反復性の経過を重視しています。
年齢による分布の特徴として、乳児期は頭や顔から始まり体や手足へ広がりやすく、幼小児期は首や関節まわりに皮疹が多いとされています。左右対称に繰り返す、家族にアレルギー体質がある、長く続くといった場合は、単なる乾燥性湿疹ではなく、アトピー性皮膚炎としての評価が大切です。
皮膚科で行う治療
治療の基本は、まずしっかり保湿することです。日本皮膚科学会の手引きでは、乾燥した皮膚に対して保湿剤による治療が一般的であり、皮膚の状態を整えることが大切とされています。
ただし、赤みやかゆみが強く、湿疹がはっきりしている場合は、保湿だけでは十分でないことがあります。その場合は、炎症を抑える塗り薬を併用します。日本皮膚科学会の Q&A でも、炎症を十分に抑える外用治療が重要で、薬は皮疹の重症度に見合ったものを選ぶことが大切とされています。
症状が落ち着いてからも、急に自己判断で中止するのではなく、肌の状態をみながら整えていくことが大切です。繰り返しやすいお子さまでは、保湿を続けながら再燃を防ぐことが重要です。
ご家庭で気をつけたいこと
小児乾燥性湿疹では、毎日のスキンケアがとても大切です。日本皮膚科学会では、皮膚の清潔保持のために入浴やシャワーを行い、刺激の少ない石けんで軽く洗うこと、そして保湿剤を1日2回塗ることを案内しています。日本アレルギー学会でも、入浴やシャワーで汗や汚れを落とし、入浴後はすぐに保湿することを勧めています。
また、日本皮膚科学会の情報では、洗うときは泡でやさしく洗い、強くこすらないことが大切とされています。
・入浴やシャワーで汗や汚れを落とす
・刺激の少ない石けんをよく泡立てて使う
・タオルやスポンジで強くこすらない
・入浴後は早めに保湿する
・保湿は毎日続ける
・かゆくて掻きこわしやすいときは早めに受診する
・衣類や寝具の摩擦を減らす
・汗をかいたらそのままにしすぎない
このようなときはご相談ください
次のような場合は、早めの受診をおすすめします。乾燥だけでなく、湿疹が進んでいたり、アトピー性皮膚炎や感染症が重なっていたりすることがあります。
・かゆみが強く、夜も眠りにくい
・赤みや湿疹が広がってきた
・保湿しても良くならない
・何度も繰り返す
・顔や首、関節まわりに湿疹が続く
・黄色いかさぶたやじゅくじゅくがある
・掻きこわしが強い
・家族にアトピー性皮膚炎やぜんそく、アレルギー性鼻炎がある
アトピー性皮膚炎では、伝染性膿痂疹(とびひ)や伝染性軟属腫(水いぼ)などを合併することも、日本皮膚科学会が挙げています。掻きこわしが強いときや、じゅくじゅくしてきたときは、早めの診察が安心です。
よくあるご質問
- 保湿だけで治りますか
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乾燥だけが中心の段階では、保湿で整いやすいことがあります。
ただし、赤みやかゆみが強く、湿疹まで進んでいる場合は、保湿だけでは不十分なことがあり、炎症を抑える治療を併用することがあります。 - ステロイドの塗り薬は子どもでも使いますか
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必要なときには使います。日本皮膚科学会では、炎症を十分に抑えることが大切で、薬は皮疹の重症度に合わせて選ぶと案内しています。適切に使えば、過度に恐れて不十分な治療になるほうが問題になることもあります。
- 1日に何回くらい保湿しますか
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日本皮膚科学会の Q&A では、保湿剤を1日2回塗ることが案内されています。お子さまでは、入浴後に加えて、乾燥しやすい時間帯にもう一度塗ると続けやすいです。
- お風呂は毎日入ってよいですか
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はい。入浴やシャワーで汗や汚れを落とすことは大切です。
ただし、強くこすらず、刺激の少ない石けんを使い、入浴後は早めに保湿してください。 - アトピー性皮膚炎との違いは何ですか
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乾燥性湿疹は、乾燥に湿疹が加わった状態を指すことが多い一方、アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹を繰り返し、年齢ごとの特徴的な部位に出やすい慢性の病気です。長引く、繰り返す、左右対称に出る場合は、アトピー性皮膚炎としての評価が大切です。
堺市で小児乾燥性湿疹のご相談は皮ふ科眼科くめクリニックへ
皮ふ科眼科くめクリニックは、堺市の皮膚科・美容皮膚科として、地域に根差した診療を行っています。
皮膚科専門医が、お子さまの乾燥肌とかゆみ、赤み、ざらつき、湿疹の状態を丁寧に診察し、保湿中心でよいのか、炎症の治療も必要か、アトピー性皮膚炎との見分けが必要かを含めてご案内します。
最新の医療から往診、土曜日の午後・日曜日の診療と地域に根差した医療を行っています。
子どもの乾燥肌、かゆみ、繰り返す湿疹でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。