天疱瘡(てんぽうそう)は、皮膚や粘膜に水ぶくれやびらん(ただれ)を生じる自己免疫性水疱症です。比較的まれな病気ですが、口の中のただれが長く続いたり、破れやすい水疱が広がったりすることがあり、早期に正しい診断と治療につなげることが大切です。
皮ふ科眼科くめクリニックでは、皮膚科専門医が在籍し、最新の医療から往診まで地域に根差した医療を20年以上続けています。土曜日午後・日曜日も診療しているため、平日が忙しい方でも受診しやすい体制です。治りにくい口内炎、口の中のしみるただれ、水ぶくれ、びらんでお困りの方は、早めのご相談が大切です。
天疱瘡とは
天疱瘡は、自分の皮膚や粘膜の細胞どうしをつなぐデスモグレインというタンパクに対して自己抗体ができ、その結果、細胞どうしの結びつきが弱くなって水疱やびらんが生じる病気です。感染症ではなく、免疫の異常によって起こる病気で、人から人へうつるものではありません。
このような症状はありませんか
天疱瘡では、まず口の中の痛みを伴うびらんが目立つことがあり、食事がしみにくくなったり、食べにくくなったりします。タイプによっては、皮膚に破れやすい水ぶくれやただれが広がり、重症になると感染や水分喪失につながることもあります。頭、顔、胸、背中に赤みや浅いただれ、かさつきが出るタイプもあります。
「口内炎がなかなか治らない」「皮膚の水ぶくれがすぐ破れる」「ただれが広がって痛い」といった症状が続くときは、自己判断せず皮膚科で確認することが大切です。慢性の粘膜潰瘍や水疱性病変がある場合、天疱瘡を鑑別に入れて診断することが重要とされています。
主な種類
尋常性天疱瘡
天疱瘡の中で最も多いタイプです。口腔粘膜のびらんが初発になることが多く、皮膚にも水疱やびらんが広がることがあります。痛みが強く、食事や日常生活に支障が出ることもあります。
落葉状天疱瘡
頭、顔、胸、背中などに、浅いびらんや赤み、かさつきを伴う皮疹が出やすいタイプです。粘膜症状は通常みられにくく、皮膚症状が中心になります。
天疱瘡はどのような人に多いですか
天疱瘡は40〜60歳代に多く、女性にやや多い傾向があります。遺伝することは通常ありません。
天疱瘡の診断
診断では、見た目や症状の経過を確認するだけでなく、皮膚生検、蛍光抗体法、血液検査などを組み合わせて判断します。病変部や病変の近くの皮膚を調べ、水疱がどの層で起きているか、どの自己抗体が関わっているかを確認することが大切です。
天疱瘡の治療
治療の中心は、自己抗体の産生や働きを抑える免疫抑制療法です。現在は副腎皮質ステロイドの内服が中心で、必要に応じて免疫抑制薬を併用します。病勢が強い場合には、免疫グロブリン大量療法、血漿交換療法、ステロイドパルス療法などを組み合わせることがあります。難治例では、B細胞を標的とする治療が保険診療で用いられることもあります。
症状が強い時期には、入院のうえで治療を開始することがあります。治療は一時的な対処だけでなく、長期に経過をみながら薬の量を調整していくことが大切です。適切な治療を受けることで、多くの方が日常生活を送れるまでに回復するとされています。
日常生活で気をつけたいこと
水疱やびらんがある時期は、こすれにくいやわらかい衣服を選び、皮膚への刺激を減らすことが大切です。口の中の症状が強いときは、固い食べ物を避け、口腔内のケアにも気を配ります。ステロイドを内服している場合は、自己判断で中止や減量をしないことが重要です。発熱や体調不良があるときは早めに受診しましょう。
天疱瘡と類天疱瘡の違い
天疱瘡と類天疱瘡は、名前は似ていますが別の病気です。天疱瘡は表皮や粘膜上皮の細胞どうしの接着に関わる成分に対する自己抗体が原因で、口の中のびらんや破れやすい水疱が目立ちます。一方、類天疱瘡では表皮のさらに下で水疱が起こり、かゆみを伴う張った水疱がみられやすいのが特徴です。
よくあるご質問
- 天疱瘡はうつりますか
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天疱瘡は自己免疫の異常によって起こる病気で、人から人へうつる病気ではありません。
- 天疱瘡は遺伝しますか
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天疱瘡は通常、遺伝する病気ではありません。
- 天疱瘡は指定難病ですか
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はい。天疱瘡は日本で指定難病35に位置づけられています。条件を満たせば医療費助成の対象になる場合があります。
- 口内炎だけでも天疱瘡のことがありますか
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あります。尋常性天疱瘡では、口腔粘膜のびらんが初発になることが多く、皮膚症状より先に口の中の症状だけが目立つことがあります。治りにくい口内炎や、しみるただれが続くときは皮膚科での確認が大切です。
堺市で天疱瘡のご相談は皮ふ科眼科くめクリニックへ
皮ふ科眼科くめクリニックでは、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が診察し、症状や経過を丁寧に確認します。堺市で、治りにくい口内炎、水ぶくれ、ただれ、天疱瘡が心配な症状でお悩みの方はご相談ください。土曜日午後・日曜日も診療しています。